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「 基礎生命化学 ― 分子から見た私たち ― 」      

           章と節の構成  (⇒ コラムのリスト)

       第1編 分子の基礎

1章 原 子  ―  分子を構成する基本的パーツ
 1.1 原子の構造 − 原子核プラス核外電子
 1.2 電子殻と電子軌道 − 電子はグループに分かれて存在
 1.3 元素の周期表 − 原子番号と元素の性質の関係

2章 分 子  ―  原子がつくるオブジェ
 2.1 水素分子の成り立ち − 電子対が原子をつなぐ
 2.2 メタン分子 − 炭素の原子軌道が形を決める
 2.3 アンモニアと水分子 − 重要な非共有電子対
 2.4 エテン − 平たい二重結合分子
 2.5 共役二重結合 − π電子の絆
 2.6 エチン− 棒状の三重結合分子

3章 酸と塩基  ―  電子の偏りと置換基効果
 3.1 水の電離 − 酸でも塩基でもある水分子
 3.2 強酸と弱酸 − 身近な胃酸と食酢
 3.3 電荷は局在を嫌う − 集中より分散
 3.4 置換基効果 − 誘起効果と共鳴効果
 3.5 電子吸引性と電子供与性 − σ電子またはπ電子の押し引き
 3.6 アンモニアと有機塩基 − 酸と塩基は表裏一体

4章 有機化合物 ― 炭素を含む多様な分子
 4.1 有機化合物と生命力 − 常識を覆した尿素合成
 4.2 飽和炭化水素 − 有機化合物の骨格の基本
 4.3 不飽和炭化水素 − エテンやエチンの複雑バージョン
 4.4 芳香族炭化水素 − 共鳴構造の「亀の甲」
 4.5 アルコール − エタノールの仲間たち
 4.6 カルボニル化合物 − アルコールの酸化生成物
 4.7 カルボン酸 − さまざまな誘導体
 4.8 ヘテロ環化合物 − 核酸塩基やアルカロイド

5章 立体化学 ― 分子の形を考える
 5.1 光学活性 − 生体分子が偏光を回転
 5.2 異性体 − 似て非なるものも
 5.3 (+)-乳酸分子の構造 − 十字型の表記
 5.4 旋光性と鏡像異性体 − 鏡に映った瓜ふたつ
 5.5 鏡像異性体の有無 − グローブ分子か? 軍手分子か?
 5.6 R/S命名法 − 迷いのない不斉炭素の記述
 5.7 立体異性体 − 立体配置の違いもさまざま

6章 コンホメーション ― 移ろうかたち
 6.1 コンホメーションと立体配置 − 移ろう姿と変わらぬもの
 6.2 ブタンのコンホメーション − エネルギーの井戸の底で
 6.3 環式化合物の立体構造 − シクロヘキサンはビーチチェア
 6.4 シクロヘキサンのだまし舟 
               − 舟形を経る2種のいす形の相互変換
 6.5 生体分子のコンホメーション − 決まった形をとることが大切

7章 有機化学反応  ― そのメカニズム 
 7.1 ラジカルの反応 − 連鎖的に進行するババ抜き
 7.2 鏡の国に行く分子 − 立体構造の反転
 7.3 ラセミ化する分子 − 消える光学活性
 7.4 カルボニル基への求核反応 − 置換か付加か?
 7.5 求核反応の本質 − 求核剤の求核性と塩基性
 7.6 炭素−炭素二重結合の生成と消滅 − 脱離反応と付加反応
 7.7 炭素骨格の人工合成 − 有機合成化学


       第2編 生体分子

8章 脂質 ― 脂肪やステロイド分子
 8.1 脂肪分子 − 代表的な脂質
 8.2 脂肪酸 − 高度不飽和のものが健康増進効果
 8.3 リン脂質 − 細胞の境界は脂質二重層
 8.4 ステロイド − コレステロールや性ホルモン

9章 糖質 ― グルコースからデンプンまで
 9.1 糖質 − すなわち炭水化物
 9.2 グルコース − 太陽の恵みが地球に満ちる糖
 9.3 グルコースの構造 − 一筋縄ではいかない奥深さ
 9.4 フルクトース − 果物や蜂蜜の甘さ
 9.5 二糖 − スクロースの仲間
 9.6 多糖 − デンプンとセルロース
 9.7 ヘテロ多糖や複合糖質 − 糖鎖がベースの種々の生体分子

10章 タンパク質 ― 一番の働き手
 10.1 タンパク質 − 語源は一番で卵白
 10.2 グリシン − 最もシンプルなアミノ酸
 10.3 α-アミノ酸 − タンパク質を組み立てる20種の基本ブロック
 10.4 種々のアミノ酸 − 20種以外の変わり種
 10.5 ペプチド − 数珠つなぎのアミノ酸
 10.6 ペプチド鎖の形 −αヘリックスやβシート
 10.7 タンパク質の形
           − 一次,二次,三次,そして四次のケースも
 10.8 酸性タンパク質と塩基性タンパク質 − 電荷と等電点

11章 核 酸 ― 生命をつかさどる分子
 11.1 核酸 − 生命の中心
 11.2 DNAとRNAの構造 − ポリヌクレオチド
 11.3 DNAの二重らせん化 − 塩基のペアが複製を可能に
 11.4 mRNA − DNA情報が転写されるポリヌクレオチド
 11.5 tRNA − 翻訳と運搬に携わる分子
 11.6 タンパク質の生合成 −  アミノ酸を順序通りにつなぐ

       第3編 生命の営み

12章 視 覚 ― 光と色を感じる
 12.1 光は波 − 波長と色
 12.2 光はエネルギーの粒 − 短波長ほど高エネルギー
 12.3 視物質ロドプシン − 網膜の光受容体
 12.4 色素の色 − 分子による光の吸収
 12.5 紫外線と皮膚 − 日焼け防止とUVカット
 12.6 赤外線 − 見えないけど暖かい光

13章 味覚と嗅覚  ― 分子を感じる
 13.1 走化性と味覚 − 化学感覚
 13.2 甘い分子 − 多彩な顔ぶれ,糖やペプチド等々
 13.3 うま味分子 − 昆布に続いてカツオ節からも
 13.4 苦い分子 − 毒の味,良薬の味
 13.5 酸味と塩味 − 酢と食塩の味
 13.6 嗅覚 − 空気中の分子を感じる

14章 食 事 ― 燃料と原材料の取り込み
 14.1 食物 − 生きるための栄養補給
 14.2 デンプンの消化 − グルコースは植物から動物へ
 14.3 タンパク質の消化 − 胃酸で変性,酵素で切断
 14.4 脂肪の消化と吸収 − リパーゼが分解
 14.5 ビタミン − 微量必須の有機分子
 14.6 ミネラル − 無機系の栄養素

15章 呼 吸 ― 酸素供給とエネルギー生産
 15.1 酸素と食物 − 生体へのエネルギー補給
 15.2 外呼吸と内呼吸 − 肺と細胞での酸素の授受
 15.3 生体内のエネルギー分子 − ATP
 15.4 グルコースの生体内酸化 − 先ず解糖で真っ二つに
 15.5 クエン酸回路 − 回転ベルトコンベア式の酸化
 15.6 電子伝達系 − ATP量産システム

16章 代 謝 ― 生体分子の合成と分解
 16.1 代謝経路,代謝回路,代謝網 − 化学反応のネットワーク
 16.2 同化と異化 − 生合成と分解反応
 16.3 フィードバック制御 − 過剰在庫の防止
 16.4 ホルモン − 調和をつかさどるシグナル分子

17章 神経と脳 ― 情報通信ネットワーク
 17.1 神経系 − 隅々までの情報制御システム
 17.2 神経細胞 − 電気信号が神経線維を進む
 17.3 神経伝達物質 − 神経細胞どうしをつなぐ化学信号
 17.4 脳 − 記憶や感情が宿る140億の神経細胞
 17.5 心を左右する分子
          − 安らぎのセロトニンや快感のドーパミン

18章 健康と病気 ― 生体防御と医薬品
 18.1 病気 − 健康を損なうさまざまな要因
 18.2 種々の生体防御 − 私たちの周囲は敵だらけ
 18.4 化学療法薬 − 病原菌を抑える分子
 18.5 抗生物質 − 微生物の作る分子が微生物を制する
 18.6 抗ウイルス薬 − インフルエンザ対策

19章 遺 伝 ― 世代をつなぐDNAのたすき
 19.1 染色体とゲノム − 両親から受け継いだ一式のDNA
 19.2 父からのDNAと母からのDNA − 消える情報と残る情報
 19.3 対立遺伝子 − 現れる情報と隠れる情報
 19.4 遺伝子の多型 − ヌクレオチド1個の変異SNP

20章 寿 命 ― 死は新しい生へ
 20.1 生体分子の寿命 − 化学的安定性と酵素による分解や排泄
 20.2 老化 − 生体分子の損傷の蓄積
 20.3 二種類の細胞死 − 自死と壊死
 20.4 長寿と生活習慣病 − 肉より魚で血栓防止
 20.5 生物 vs.無生物 − その境界は?
 20.6 終わりに − 寿命あれこれ

     

 

「 基礎生命化学 ― 分子から見た私たち ― 」

        コラムのリスト  (⇒ 章と節の構成)

第1編 分子の基礎

1章 原 子  ―  分子を構成する基本的パーツ
<コラム1A> 自然は単純 − 元素と原子
<コラム1B> 花火とネオンサインとオーロラ
                    − 電子遷移による発光
<コラム1C> 原子モデル − 雲のような電子の軌道
<コラム1D> 漢字の国の周期表 − 部首でわかる元素の分類
<コラム1E> 周期表の形はなぜややこしい?
                  − エネルギーの序列社会
<コラム1F> PET検査はプラスの電子 − SFの世界が医療の現場に
<コラム1G> 内部被ばくはなぜ怖い?
               − ヨウ素剤で抑える131Iの侵入

2章 分 子 ― 原子がつくるオブジェ
<コラム2A> 水の三態 − インフルエンザの流行と湿度
<コラム2B> エテンの意外な一面 − 植物ホルモン

3章 酸と塩基 ― 電子の偏りと置換基効果
<コラム3A> 体脂肪計 − 測るのは電気抵抗
<コラム3B> アンモニアから尿素,尿酸へ 
                  − 有害窒素の廃棄法の進化

4章 有機化合物 ― 炭素を含む多様な分子
<コラム4A> 分子の進化 − 生命の起源へのお膳立て
<コラム4B> 炭化水素の分類 − 動詞「歩く」の活用形!?
<コラム4C> 系統名と慣用名 − 有機化合物の阿波踊り!?
<コラム4D> シス-トランスの違いは決定的 − カイコの求愛
<コラム4E> 二日酔いはアセトアルデヒド
                − 飲んだエタノールの運命
<コラム4F> アルカロイド
        − フジバカマ(藤袴)とアサギマダラ(浅葱斑)の縁

5章 立体化学 ― 分子の形を考える
<コラム5A> 偏光 − 3D映画の眼鏡は偏光板
<コラム5B> 鏡は左右を反転するか? − 十字型構造式では
<コラム5C> 化学者は立体構造の賭に勝った!

6章 コンホメーション — 移ろうかたち
<コラム6A> 形を変えるエタン分子 − 京都か宇治か?
<コラム6B> 正多角形,正多面体と有機分子
                  − サッカーボール形のC60
<コラム6C> 環構造の表記 − ミントの香りメントール
<コラム6D> 超分子化学 −− 分子を超越した集合体

7章 有機化学反応 ― そのメカニズム
<コラム7A> 酸素分子は過激! − 仲間はずれの電子が2つ
<コラム7B> ラジカル反応の功罪
            − プラスチック,フロンガス,活性酸素
<コラム7C> 反応機構の表し方 − 化学反応の本質は電子の移動
<コラム7D> 化学反応のエネルギー図 − 遷移状態と反応中間体
<コラム7E> 水素のふしぎ − 最小の原子が構築する多様な化学種
<コラム7F> 表と裏側に別れて付くの? − 中間体は三角形
<コラム7G> 自然からの挑戦状 − 天然有機化合物の全合成

第2編 生体分子

8章  脂質 ― 脂肪やステロイド分子
<コラム8A> 不飽和脂肪酸は曲がったキュウリ
                    − 低融点とシス二重結合
<コラム8C> テルペン類 − 頭も尾もあるC5ユニット
<コラム8D> コレステロールは重要分子− なぜ善玉と悪玉が居るの?

9章 糖質 ― グルコースからデンプンまで
<コラム9A> 雨で蘇る砂漠の植物 − 乾燥や極寒に耐える レハロース
<コラム9B> 牛乳を飲むとお腹がごろごろ
                  − 日本人はラクトースが苦手
<コラム9C> シクロデキストリン − お気に入り分子の取り込み

10章 タンパク質 ― 一番の働き手
<コラム10A> α-アミノ酸の「α」って何? − ギリシャ語の初め
<コラム10B> グルタチオン − 細胞防衛隊のトリペプチド
<コラム10C> インスリンの立体構造
            − どうやって2本の鎖を組み合わせたの?

11章 核 酸 ― 生命をつかさどる分子
<コラム11A> 核酸の情報量 − わずか4種類の文字で大丈夫なの?
<コラム11B> 増える増えるDNA − PCR法
<コラム11C> 温泉好きの細菌 − 熱に丈夫なタンパク質と核酸
<コラム11D> コラーゲンペプチドはお肌に届く?
                  − タンパク質はアミノ酸から
<コラム11E> 情報は核酸から −「中心教義」は研究でも

第3編 生命の営み

12章 視 覚 ― 光と色を感じる
<コラム12A> 虹は七色か? − 連続的なグラデーション
<コラム12B> グラム陽性菌と陰性菌
               − 染色で知る細菌の外側の違い
<コラム12C> 蛍光の発光源は励起状態の分子
                    − オワンクラゲは?
<コラム12D> 白内障 − 水晶体のタンパク質は返品交換なし
<コラム12E> 蛍光増白剤と白内障の術後 − 白さが違う

 13章 味覚と嗅覚  ― 分子を感じる
<コラム13A> コンブのUMAMIは日本の誇り
              − 甘苦酸塩に続く第5の基本味
<コラム13B> 胃薬の研究から甘味ペプチド
                 − 人工甘味料は偶然の産物
<コラム13C> 苦いか? 苦くないか? それが問題!
                    − フェニルチオ尿素
<コラム13D> 味覚変革物質 − レモンがオレンジの味に!
<コラム13E> においの感じ方にも個人差
                − 臭気判定士へのテスト分子
<コラム13F> フェロモンは仲間同士の情報分子
                     − ヒトにもある?

 14章 食 事 ― 燃料と原材料の取り込み
<コラム14A>「おなか」はまだ「おそと」− 消化から吸収へ
<コラム14B> 脳細胞とグルコース − 疲れた頭には甘いものを
<コラム14C> 胃袋の中にマイホーム
               − 強酸性を生きるピロリ菌の工夫
<コラム14D> 遠洋航海は人体実験 − ビタミン欠乏症の恐怖
<コラム14E> 毒物のヒ素も栄養素? − すべてに適量が肝要

15章 呼 吸 ― 酸素供給とエネルギー生産
<コラム15A> 酸素の運び屋ヘモグロビン
                − アミノ酸一つの違いで大変
<コラム15B> 多水素・少酸素が高エネルギー
                     − 有機分子の酸化
<コラム15C> ATPの生産工場ミトコンドリア
                    − 起源は別の生命体

16章 代 謝 ― 生体分子の合成と分解
<コラム16A> 生体分子のスクラップ&ビルド
                   − 絶え間ない部品交換
<コラム16B> 甲状腺ホルモン − 不足の責任者は誰だ!
<コラム16C> アンジオテンシン
         − 血圧に関わるホルモンの登場から退場まで

17章 神経と脳 ― 情報通信ネットワーク
<コラム17A> 神経もエネルギーを消費する
                − 流れに逆らうイオンポンプ
<コラム17B> 神経毒サリンやメタミドホス
               − 解除されない筋肉収縮命令!
<コラム17C> 血管脳関門 − BBBは脳を守る関所
<コラム17D> 悪魔の分子 − 麻薬と覚醒剤
<コラム17E> エンケファリン − 内なるモルヒネ

18章  健康と病気 ― 生体防御と医薬品
<コラム18A> 酒は百薬の長? − アルコールは薬の敵!
<コラム18B> ダイオキシンとPCB − 毒性の評価は冷静に
<コラム18C> 敵の毒が味方の薬
              − 似て非なる分子のもたらす混乱
<コラム18D> 抗生物質と病原菌の闘い − 内弁慶の多剤耐性菌
<コラム18E> 新型コロナウイルス対策
                 − 新開発のmRNAワクチン

19章 遺 伝 ― 世代をつなぐDNAのたすき
<コラム19A> ミトコンドリア・イブ − 女系遺伝の始祖?
<コラム19B> 血液型A,B,AB,O
               − 違いは赤血球表面の糖1個だけ
<コラム19C> DNAが示す近縁と遠縁 − 進化の系統樹
<コラム19D> ホモ・サピエンス − 孤高のヒト

20章 寿 命 ― 死は新しい生へ<コラム20A
<コラム20A> 原子の寿命 − 炭素同位体による年代推定
<コラム20B> 細胞の寿命 − 複製のたびに短くなる命のろうそく
<コラム20C> 永遠の命を得た細胞  − 発がんに関わる平たい分子
<コラム20D> 生活習慣病 − 自業自得?
<コラム20E> 寿命で計る危険の度合い − 損失余命

(⇒ 章と節の構成)

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